ステンレス加工技術
楽庭の柱を支える土台はステンレスを特殊加工した専用の土台で作られています。ステンレスは錆びにくく、磨くと輝く美しい金属です。しかし、ステンレスは難削材と呼ばれ、切削加工の難易度が高い素材です。特に溶接には熟練した技術が必要です。
レーザー加工機を使用して、大きな板から形をくり抜いていきます。インプットしたCADデータに基づいて正確にレーザーカットします。
レーザー加工は、高エネルギー密度のレーザー光線を金属に照射し、融解・蒸発させて切断や穴開けなどの加工を行う技術です。レーザー加工機は大型な機械です。プレス加工に比べて速度は遅くなりますが、複雑な形も正確に切り抜くことができます。
プレス機械を使ってステンレスを曲げ加工します。プレス機械は、上下から圧力を加えることで金属を曲げます。強力な圧力が金属に加わると、弾性と塑性の境目である降伏点を超え、永久的に変形したままになります。加工位置は専門の職人が手作業で合わせていきます。
溶接によりステンレス素材を組み合わせます。溶接とは、金属素材を接合部に熱を加えて、接合部が連続性を持つ一体化された1つの部材とする接合方法です。溶接の方法としてはアーク溶接の技術を使います。アークとは、空間的に離れた2つの電極に電圧をかけて発生する弧(Arc)状の光のことです。アーク溶接は、このアークの熱を利用して金属同士を溶接する溶接方法です。
ステンレスの溶接は非常に難しい技術です。ステンレスの溶接が難しい理由のひとつは、ステンレスは金属構造や化学成分によって、非常に細かく分類されているからです。ステンレスといっても、鋼種によってその特徴は大きく異なり、選択すべき溶接方法も変わります。そのため、母材の持つ特徴や溶接方法の特徴を熟知しておく必要があります。