雪見灯籠(とうろう)の役割

 灯籠は明かりを取るために設置されたもので、日本庭園の灯ろうは石でつくられているものが多くあり、石灯籠と呼ばれます。石灯籠の中でも雪見灯籠と名のつく灯籠は人気が高く、よく使われます。

 雪見灯籠の特徴は、なんといっても非常に大きな屋根です。この屋根の部分は専門用語で笠と呼びます。雪見とつくのも、きっと笠の上に雪が積もると趣があることを言うのでしょう。

 しかし、日本庭園の中に配置される雪見灯籠の位置を見ると、一定の条件があることに気づきます。その条件とは、近くに水面があることです。池泉式庭園であれば水面がありますが、枯山水庭園の場合は水がないかわりに砂利が水を表します。ゆえに、枯山水庭園の場合は、水に見立てた砂利の近くに雪見灯籠が据えられます。

 実は、雪見灯籠は元々浮見灯籠と呼ばれ、灯籠の姿を水面に浮かばせて見るものとされていたようです。だから、水面に雪見灯籠が、丁度反射して見えるように配置されたのです。灯籠の火を入れる部分を火袋といいますが、火袋に火を灯して水面に揺らめく姿を見ると時間を忘れるほど落ち着くのが想像できます。そのためにも笠を大きくして、水面に反射しやすいように工夫されているのでしょう。

 雪見灯籠は、日本庭園に格別な趣を演出する灯籠として欠かせない存在ですね。