神聖なる砂浜「稲佐の浜」

"Inasa-no-hama", a power spot in Japan

 出雲大社から西へ道を真っすぐ10分あるくと、下り坂の先には大海原がみえる。夕方になるとたくさんの人が海を見るこの場所は、日本海に張り出した島根半島の先っぽ。大海に沈む夕日は格別の美しさ。真っ赤な太陽が沈む僅かな時間を目がけて、全国各地から人がやって来る。

 しかし、ここには不思議なことに、人が集まるのは夕方だけはない。朝から晩までたくさんの人が訪れ、30分ほどで去っていく。次からと来ては去り、週末にはその数百人にのぼる。その理由は、この海岸が日本全国で唯一の場所であるから。

 ここの砂浜の名は、稲佐の浜。日本の誕生を記した「古事記」「日本書紀」に書かれている、国譲り神話の舞台となったところである。そして、旧暦の10月、全国の神様が出雲大社に集まる際、この稲佐の浜に海から神々が出雲へ上陸される。いわゆる玄関口である。

 実際に毎年、旧暦に10月10日の夜に、神々をお迎えするための儀式「神迎祭」が行われ、出雲大社へ神々をお連れしている。

 日が沈む聖地であり、神々を迎える唯一の場所として、パワースポット「稲佐の浜」に多くの人が集まってくるのである。